情報屋(オリジナル作品)

40和音着メロ[MA-3]
着メロ情報 投稿:都トマ (2004/06)
出典:オリジナル作品
メロコード:70510
投稿者コメント 『黒騎士の事なら、魔女通りの情報屋に聞くのが一番いいよ』
『情報屋?』
『うん。確かヘンゼルがその通りに詳しいから一緒に行きなよ』
『はい、ありがとうございます』

気が遠くなりそうになりながら少年は何事も安易に考える癖を悔いました。
「ほら、ぼさっとしてねーで早く来いよ」
遥か先を行くヘンゼルの頭が正気なのか気になります。
魔女通り、という異名を甘くみていました。
軒並みの店に飾られている見たことの無い怪しい標本、色のついた液体に浸けられた解剖された生物、鳥籠に入れられた所々に禿のある黒猫、いかにも怪しい黒革の表紙の本、etc...もう、それだけで少年は帰りたい気持ちでいっぱいです。
「おい、情報屋に着いたぜ〜?早く来いよ!」
情報屋、と単語を聞いた途端竦み上がっていた足は物凄い早さでヘンゼルの元へ向かいました。
「はぁはぁ…」
「はは、お疲れ。お前、金あるよな?」
「?あるよ」
「銀貨一枚か。ま、多分足りるな。それをこの窓口に置けよ」
「うん?」
少年は半信半疑でドアの横にある、小さな窓口に銀貨を一枚置きました。
すると、中から鼠が出て来て銀貨を持ち帰るではありませんか!
「あ〜!?」
「あはは、大丈夫だって。今のはこの情報屋の一番弟子。白鼠のビアンカ」
「そうなの?」
「うん。ほら、知りてぇこと言いなよ」
「あ…えっと、黒騎士について教えて下さい!」
少年の声と同時にビアンカが丸められた紙切れを持って出てきました。
「あ、ありがとう」
少年が受け取るとビアンカはお辞儀をしてまたすぐに戻りました。
「何だって?」
「北の満月の夜に薔薇洋館に赴きなさい…だって」
「ああ、やっぱり薔薇洋館かぁ」
「え?やっぱりって?」
「よし、図書館で次の満月の日調べるぞ!」
何故か少年を無視したままヘンゼルは図書館へ向かうので、少年も慌てて追うことにしました。

…白鼠の名前は大好きな本からそのまんま持ってきました。児童書です。面白いので暇がある方は図書館で探してみて下さいね。笑◎曲の方は、クラリネットの和音のお陰か、ちょっと懐かしい感じに仕上がりました。


お耳汚し失礼しました(v.v;)

制作:V401SH
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